イギリスで修行中

イギリス留学で気づいたことをメモします

イギリスEU離脱反対派集会@ノーリッジ地方議会前

1000人超が集まった残留派集会

 現地時間7月7日の午後19時頃、ノーリッジのシティセンターに出かけたら、幸運にもEU離脱反対派の集会に遭遇した。壇上の赤い旗には「NORWICH LABOR PARTY FORWARD WITH SOCIALISTS」とあるので、イギリス労働党のノーリッジ支部が主催したのだろう。

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(「EUなしには生きられない」@Norwich City)

 相当な人数がいたので、まあ500人くらいかな、と思っていたが、ローカルテレビ局の「MastardTV」が1000人以上が集まったとレポートしていた。若い人もかなりいたが、子ずれも多かったし集まった人の年齢層はは30~40歳くらいだったと思う。司会はテーンネイジャーっぽい男女がしていた。

  壇上に上がったのは、地元の政治家や活動家っぽい人とか、UEAの教授などだった。全部の演説を聞けたわけではないけど、汎ヨーロッパ的なアイデンティティや、増加するヘイトクライム、保守党およびメディア批判、そしてEU残留の利点などを主張していた。リベラル派らしい内容だったのでおおよそ理解できたが、僕自身が不勉強で社会保障の話とかはよくわからなかった。

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(EUの旗や、シンボルカラーの青い服を着た人も結構いた)

 たしか地元の作家だと記憶しているが、「憎悪に基づく民主主義は失敗にしかならない」みたいなことを言っていた。みんな原稿をきちんと用意して演説に臨んでおり、ロジカルで聞きやすかった。運動や異議申し立てを続けて、二回目の国民投票を目指そうという人もいた。(これは実際には難しいらしいのだが、詳細はよく知らないので、かけない。あとで調べます)。

タクシーのおじさんは離脱派だった

 イギリスで2016年6月23日に行われたEU離脱を問う国民投票の結果は、残留(Remain)が約48パーセントだったのに対して、離脱(Leave)が約52パーセントで、離脱派の勝利に終わった。

 僕の意見としては、グローバル経済が先行き不透明であり、移民・難民問題が深刻化するなかで、ある程度は国民国家という単位で物事を考えていこうというのは現実的な選択肢だと思う。また、官僚機構としてのEUが腐敗しているという現状もあるらしい。

 しかし、僕が受講しているイギリス人の先生たち多くは「離脱なんてトンデモ」「困ったことになった」という意見が多い。ロンドンからノーリッジまで送ってもらったタクシーのオジサンだけが、「オレは離脱に投票した」と言っていた。

 アジア人ばかりに囲まれている状況なので、イギリス人の本音は探れていないし、日々のドタバタで雑誌関連もフォローしきれていない。今日の集会を見て、これからEU離脱問題をしっかりと研究しなければと、改めて思わされた。